香川井下病院産婦人科


 

子宮外妊娠


病態

胎児または絨毛が、子宮内腔以外の場所に着床し発育した場合を子宮外妊娠と総称し主な着床部位は以下の如くです。
 卵管妊娠   卵管に着床した場合。
 卵巣妊娠   卵巣に着床した場合。
 腹膜妊娠   腹膜に直接または卵管・卵巣妊娠が剥がれて腹膜に着床した場合。
 間質部妊娠  卵管妊娠の一種で、子宮内卵管(間質部)で発育した場合。

 

症状

子宮外妊娠の主な症状は、性器出血、腹痛、腹腔内出血です。性器出血は多くの場合少量で、破裂や着床部位からの流産が起こっていない場合は無症状の事がほとんどです。しかし、破裂や流産が起こると、大量の腹腔内出血を来たし、強い腹痛を伴います。重症の場合は大量失血によりショック状態となり、放置すると致命的となります。

 

診断

診断は尿妊娠反応や内診、超音波検査により行います。破裂後の診断は容易ですが、破裂前の診断は困難で、確定するまでに数回の診察を要する場合があります。また、診断的腹腔鏡が必要となる場合も多く存在します。

 

治療

診断が確定した場合は原則として手術を行いますが、場合により絨毛組織に感受性のある抗癌剤治療を行う場合もあります。

 

手術
着床臓器または部位摘出術

 開腹または腹腔鏡(基本的には腹腔鏡)により卵管、卵巣、腹膜、間質部などの子宮外妊娠着床部位を摘出する方法です。切除必要範囲は状況により様々で、間質部妊娠の場合は時に子宮全摘が必要となる場合があります。

妊娠組織摘除術

 開腹または腹腔鏡(基本的には腹腔鏡)により着床臓器または部位を温存し、妊娠組織のみを摘除する方法です。未破裂の卵管膨大部妊娠などで可能な場合があります。

 

薬物治療
全身抗癌剤投与法

抗癌剤の全身投与を行う方法で未破裂の場合に適応が考えられますが、効果は不確実です。